棟板金を止めている釘は、築7年~10年程度で抜けてきます。
これは新築時に施工不良がなくても、起こりやすい劣化症状です。
この釘が抜ける原因は、棟板金の熱膨張にあり、棟板金は金属製のため日に当たると太陽の熱で膨張し、夜は気温が下がるため収縮します。
膨張するときは釘も一緒に引っ張られますが、収縮するときには板金のみが収縮して、長い間膨張と収縮の繰り返しで徐々に釘が抜けていきます。
釘が抜けた状態を放置していますと、釘穴から水が侵入し貫板を腐食させたり、台風などの強風時には棟板金が風に煽られて飛散してしまいます。
飛散した棟板金は大変危険で、近隣の家や車などを傷つけたり、転落先に人がいて当たってしまうと大惨事になりかねませんので、棟板金の劣化の放置は止めましょう。
屋根の上の棟板金ですので、御自身での確認は危険なため、まずは屋根の上から普段聞きなれない音がするか確認したり(棟板金が浮いてますとパタパタという音がします)、しかし分かりにくいので定期的に棟板金の点検を依頼致しましょう。