お客様のお宅の屋根に上がらせていただき、入念に調査を行いました。
既存の屋根は金属屋根が施工されており、一見すると大きな破損や穴などは見当たりませんでした。
しかし、よく観察してみると、屋根の各所に防水ブチルテープで補修した跡が複数箇所確認できました。
これは以前の業者様が応急処置として施工されたものと思われます。
防水ブチルテープは、応急処置として有効な材料です。
しかし、これはあくまでも一時的な対処法であり、根本的な解決策ではありません。
夏の強い日差しや冬の寒さ、そして台風などの影響を受けて、防水テープの粘着力は徐々に低下していき、一度は止まったように見えた雨漏りが、数ヶ月から数年後に再発してしまうことも珍しくありません。
そして、この屋根で最も気になったのが「勾配(傾斜)がほとんどない」という点でした。
画像をご覧いただくとお分かりいただけると思いますが、この金属屋根は非常に緩やかな勾配、ほぼ平らに近い状態で施工されています。
この勾配の緩さが雨漏りのリスクを高めていると判断いたしました。
屋根の勾配とは、屋根の傾斜角度のことを指します。
この勾配が十分に確保されていないと、雨水の排水能力が著しく低下します。
勾配がある屋根であれば、降った雨水は重力によって速やかに流れ落ち、雨樋を通じて地面へと排水されます。
しかし、勾配がほとんどない屋根の場合、雨水が屋根の上に滞留しやすくなります。
この滞留した雨水は、屋根材を劣化させる原因になったり、屋根材の継ぎ目やわずかな隙間から徐々に浸入することがあるのです。