地震が発生すると、屋根瓦が剥がれ落ちたり、棟瓦が崩れるなどの被害が出てしまいます。
そういった被害が出る家の多くは、何十年も前の工法で屋根に瓦を葺いている家です。
以前は、土葺き(どぶき)と呼ばれる工法で屋根を葺いていました。
土葺きとは、野地板の上に大量の土を敷き詰めて、その土の粘着力で瓦を固定する工法です。
土が劣化して風化すると、土の粘着力がなくなっていくので瓦が落ちやすくなります。
また、屋根瓦と大量の土があることで、屋根はかなりの重量になります。
地震時の揺れは、家の重心の位置に大きく影響を受け、重心が高いと地震の揺れが大きくなります。
屋根が重いと重心の位置が高くなり、地震の時にかかる力が大きくなります。
そのため、土葺きの屋根では、屋根瓦が落下するなどの被害が多くなってしまいます。