周南市の方へ、屋根材の下にある「瓦桟」にはどんな役割があるのか
周南市で屋根の
葺き替え工事をさせていただいていると、屋根材の下に角材が並んでいました。
一体、何のためにあるのでしょうか?
今回のコラムでは、瓦桟についてお伝えします。
瓦桟(かわらざん)は、軒先と平行に取り付けられている角材です。
瓦桟の寸法は、厚み15~25mm、幅18~30mm程度です。
以前は木材のものがほとんどでしたが、屋根材の下に入り込んだ雨水で腐食してしまうことから、現在では腐食しない樹脂製の瓦桟も使用されています。
瓦桟には、瓦を引っ掛けてずり落ちないようにするという役割があります。
昔の家の屋根は、屋根材を土で固定する「土葺き工法」でしたが、現在では瓦桟に引っ掛ける「引っ掛け桟葺き工法」で施工されます。
瓦桟があることで瓦のずり落ちを防ぐことができます。
瓦桟は、防水紙を敷いた上に、等間隔に取り付けています。
瓦桟の間隔は瓦の働き寸法が違うので、屋根材の種類ごとに異なりますが、一般的には225~306mmで設置されます。
留め付けは垂木ごとに釘で行います。
瓦桟の施工には注意しなければならないことがあります。
強風をともなうような雨だと屋根材の下に雨水が入り込んでしまい、流れてきた雨水が一直線に設置された瓦桟にせき止められてしまいます。
そうすると雨水が溜まってしまい、瓦桟が腐食して脆くなり屋根材がズレたり、防水紙の劣化を早めます。
雨水が溜まるのを防ぐために、瓦桟の下に縦方向に「流し桟」を取り付けたり、雨水が通るための穴を瓦桟に開けるなどの対策をする必要があります。
流し桟を付けることで、通気性も上がります。
瓦桟は屋根材を葺いた後では見えなくなります。
瓦屋根やセメント瓦屋根の葺き替え工事の時には、雨水を排水できるように瓦桟が設置されているか確認しましょう。
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