画像は、山口市で行った工場の波型スレート屋根のカバー工法の様子です。
・フックボルトの交換
波型スレートで最も不具合を起こしやすいのが、屋根材を固定しているフックボルトです。
フックボルトが錆びて隙間ができることで雨漏りが発生してしまいます。
また、屋根材を固定する力が弱くなり、強風で飛散しやすくなるので注意する必要があります。
隙間をコーキングで処理することで補修できますが、一時的なものなので、新しいフックボルトに交換することをおすすめします。
交換したフックボルトにボルトキャップを被せることで、錆を防ぐことができます。
・部分的な交換、張り替え
飛来物などの影響で一部が破損している場合には、部分的に張り替えます。
ただし、破損した箇所だけを張り替えると、雨水の流れが変わってしまうことがあります。
そうなると他の部分の負担が増えてしまい、そこがダメになってしまいます。
それを防ぐために、張り替えによって負担が増える部分も同時に交換します。
全面的に屋根を改修する場合におすすめなのが屋根カバー工法です。
波型スレートはアスベストを含んでいるものが多く、処分費が高くなりがちです。
屋根カバー工法なら、既存の屋根の上に金属屋根材(ガルバリウム鋼板)を被せる方法で、廃材がほとんど出ないので処分費がかからず、全面的に張り替えるよりも費用を抑えることができます。
また、屋根が2重になるので、断熱性が向上して、夏の暑さ対策にもなります。
波型スレートへの屋根塗装は可能ですが、おすすめはできません。
老朽化している波型スレートは脆くなっており、屋根材自体が割れてしまう可能性があります。
また、アスベストが含まれているので、高圧洗浄をすることができず、一般的ではありません。
ただし、2004年以降に生産された波型スレートであればアスベストを含んでいないので、屋根塗装が可能です。