棟瓦とは、瓦屋根の頂上部分にある瓦を指しています。
棟瓦の最大の役割は雨漏りの防止です。
瓦屋根の頂上部は棟と呼ばれているのですが、屋根の結合部分であるこの部分は雨の影響を受けやすくなっています。
棟瓦を施工することで、棟に降ってきた雨を受け流し、棟の下地に雨が侵入することを防いでいるのです。
棟瓦はいくつかの種類の瓦によって構成されており、これらの組み合わせで家を雨水から守っているのです。
●のし瓦
のし瓦とは、棟瓦を構成する短冊形の瓦のことです。漆喰を塗り込みながらのし瓦を積み上げていくことで、棟瓦の段数は高くなっていくのです。
積み上げた、のし瓦の段数が高いほど、屋根の下地に雨水が浸入するのを防ぐことができます。
●冠瓦
冠瓦とは、棟瓦の最上部に位置している半円型の瓦となります。のし瓦の頂上にふたをする役割を担っており、これがなくては頂上部に雨水が浸入するのを防げません。
たまに棟瓦そのものを指して冠瓦と呼ぶこともあるとされています。
●鬼瓦
鬼瓦は、棟瓦の端に取り付けられる板状の瓦を指しています。魔除けの役割を担っていたとされており、当初は鬼瓦の名前の通り鬼の形相が彫られていました。
現在では鬼だけでなく、若葉や雲に七福神など、さまざまなデザインが存在します。