銅板の谷樋にも穴が開くの?穴が開く原因と谷樋におすすめの素材
谷樋とは、2つの勾配屋根の下部の先端が出会う所にできる溝型の部分で、この谷部分に取り付けられる板金のことを言います。
谷板金とも呼ばれます。
谷に流れてきた雨水を集めて軒樋に流す役目があります。
古い家では銅製の谷樋を使用しており、銅板は一生ものと言われていました。
銅は酸化すると「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる青緑色の錆が発生します。
この緑青が銅板の表面に皮膜をつくり、内部の腐食を防ぎます。
これにより銅板は高い耐久性を持っています。
ですが、最近になり銅製の谷樋は穴が開きやすいと言われるようになりました。
耐久性が高いにも関わらず、なぜ穴が開くのでしょうか?
①瓦の釉薬
陶器瓦の釉薬には銅を溶かす性質があり、この釉薬が流れて銅板に接触することで腐食させてしまいます。
②釉薬による電蝕
釉薬の中の金属成分が雨等により流れ出し、銅に付着することで電蝕を起こし穴が開きます。
(電蝕=異なる金属同士が接触すると互いに錆びること)
③酸性雨の影響
酸を含んだ雨が銅製の谷樋を腐食させてしまいます。
この3つが原因となり銅板が腐食し、瓦から落ちてきた雨が長年に渡り同じ箇所を打ち付け、その雨の当たる力で穴が開いてしまうことがあります。
銅板に穴が開くことで雨漏りの原因になります。
銅板に穴が開いてもすぐに雨漏りするとは限りませんが、それはあくまでも谷樋の下に防水シートがあるからです。
雨漏りしないとしても防水シートの劣化につながり、いずれは雨漏りしてしまいます。
そのため、谷樋に穴が開いた場合には補修が必要になります。
谷樋のメンテナンスでは、穴が開いた箇所だけを塞いで補修するのではなく、板金自体を交換することをおすすめします。
谷樋周辺の瓦を撤去して、谷樋を交換、瓦を戻すという工事になります。
新しい谷樋には、ステンレスまたはガルバリウム鋼板がおすすめです。
両方とも腐食に強く、耐久性の高い材質です。
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