スレート屋根に塗装をする際に屋根と屋根の重なり部分の隙間を塗料が覆ってしまい、上の素材と下の素材がベタっとくっついてしまいます。
そうなった場合は雨の逃げ道がなくなり下地のルーフィングや野地板に水が溜まり雨漏りの原因になる恐れがあります。
これを回避するために隙間を覆った塗膜に隙間を空ける作業を縁切りといいます。
業者によっては「縁切りするのでタスペーサーは必要ない」という方もいると聞きますが、縁切りは塗装後に作業をするので塗膜がまだ乾いてなかったりすると、塗膜が剥がれたり汚れたりしてせっかく塗装をしたのに意味がなくなってしまいます。
その点タスペーサーは屋根材と屋根材の間に挟むだけですし、洗浄後の塗装前に入れるので塗膜を傷つける恐れもありません。
確実に屋根材同士の密着を防ぎ、雨漏りの心配も防げる縁切りが出来るのがタスペーサーの設置といえるでしょう。
ここまでタスペーサーの良い点を述べてきましたが、少し悪い点(心配な点)も記載したいと思います。
タスペーサーの弱点は台風などの強風です。
どうしても屋根材同士の隙間を保っているために強風時には隙間に風が入って屋根材を巻き上げてしまったり、タスペーサーが飛んだり屋根材の破損などの危険もあります。
メーカーの実験では風速50(m/s)まではタスペーサーは飛ばないとされてはいますが台風時期などは注意が必要です。
最後にスレート屋根は塗装時に雨漏りの原因を作ってしまう可能性があるために、屋根材同士が重なり付かないように縁切りをし雨水の抜け道を確保する必要があります。
その際にタスペーサーを設置することで、従来の縁切りより雨漏りのリスクを下げられます。
さらに塗装後に設置するわけではないので、せっかく塗装をした塗膜を剥がしたり汚したりする心配はありません。
また従来の縁切りよりもスピーディーにスムーズに作業を行うこともできます。
しかもタスペーサーは従来の縁切りを確実にするために開発された部材です。
スレート屋根の塗装をする際には雨漏りのリスクを抑えられる、タスペーサーの設置を強くお勧めします。
町の屋根やさん周南店では、スレート屋根の塗装時にはタスペーサーを設置しています。