下松市の方へ、金属屋根の立平葺きとはどんな屋根?メリット・デメリット
金属屋根の葺き方には大きく分けると、軒に対して垂直に葺いていく「縦葺き」と、水平に葺いていく「横葺き」があります。
立平葺きは、軒に対して垂直に葺いていく「縦葺き」に分類されます。
立平葺きとは、板金だけで構成された屋根のことです。
その名の通り、一枚の長尺板金(長い板金)を縦に流していき屋根を葺く工法です。
主に使用される屋根材は、ガルバリウム鋼板です。
立平葺きは、屋根の頂点から軒先に至るまで一枚の長い板金で構成されるため、水平方向に継ぎ目がなく雨漏りに非常に強い構造をしています。
屋根は勾配が緩やかであればあるほど水はけが悪くなり、屋根材の劣化や雨漏りの危険性が高まります。
ですが、立平葺きは、極めて排水性能が高く、2寸未満の緩い勾配の屋根でも施工できます。
ガルバリウム鋼板を使用することで高い耐久性を持っています。
ガルバリウム鋼板は、金属の最大の敵である錆から鋼板を守るためにアルミニウム、亜鉛、ケイ素でメッキされています。
そのため、高い防錆性を有しており、20年以上の耐用年数が期待できます。
立平葺きの重量は、1㎡当たり4kgで、全ての屋根材の中で最も軽量です。
軽い屋根材を使用することで、建物にかかる力を抑えることができます。
また、重い屋根と比べて建物の重心の位置が下がるため、地震の際の揺れ幅を小さくすることができます。
棟から軒先まである長尺の屋根材を配置し、固定していくため、屋根材自体の個数が少なく、それだけ工程も少なくなります。
立平葺きは、他の屋根とは異なり、施工する屋根のサイズに合わせて事前に板金工場で加工されたものが現場に届きます。
そのため、施工期間が他の屋根材と比べて圧倒的に短く、現場でカットしないので廃材もほとんど出ません。
瓦棒葺きと異なり、立平葺きでは心木(木材)を使用しません。
心木は雨水の浸入や湿気などの影響で腐食することがあり、金属だけの立平葺きはこういった部分でも有利です。
長尺の金属屋根材なので雨音の吸収に難があります。
遮音性に優れたシートを野地板との間に張ることで雨音を軽減することができます。
金属屋根なので太陽の熱を吸収しやすく、室温も上がりやすくなってしまいます。
断熱材を敷いたり、遮熱シートを張ることで対応できます。
あらかじめ加工された屋根材を持ち込むので、施工自体は可能ですが、複雑な形状をした屋根には施工が不向きです。
屋根と屋根が取り合う複合屋根などの場合は、その場で屋根の形に合わせられる屋根材の方が向いています。
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