屋根が2重になることにはデメリットもあります。
屋根の重さは建物の耐震性に影響を与え、屋根が重くなると建物の重心が高くなり地震の際の揺れが大きくなります。
そのため、屋根カバー工法をすることで僅かですが耐震性が低下してしまいます。
ただし、金属屋根材やアスファルトシングル材などの軽量な屋根材を使用することで、影響を小さくできます。
瓦屋根の重さは1㎡あたり約60kg、金属屋根材の重さは1㎡あたり約6kgとかなり軽量です。
既存の屋根によっては屋根カバー工法が施工できないこともあります。
既存の屋根がスレート屋根や金属屋根の場合は施工できますが、瓦屋根には不向きです。
また、既存の屋根の劣化が激しい場合には施工できません。
屋根の下地が劣化している上から屋根カバー工法で新しい屋根材をかぶせてしまうと、屋根材をしっかりと固定できなかったり、下地や建物内部の腐食が進行してしまう恐れがあるからです。
そのため、屋根カバー工法を施工する場合には、下地の状態をしっかりと点検してから行う必要があります。